アテローム性動脈硬化症と脳梗塞

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先日の記事「カルシウムパラドックスと動脈硬化」に引き続き、動脈硬化のお話です。

動脈硬化による死亡者数推移

2001年アメリカの脳血管と冠動脈の動脈硬化による死者数は、癌よりも多い65万人。

開発途上国でも急増していて、2020年には、アテローム性動脈硬化は世界的に主な死因になるだろうと予測されています。

 アテローム性動脈硬化症について

一般的に動脈硬化というと、このアテローム性(粥状)動脈硬化症を指します。

私たちの動脈は、内側から、内膜・中膜・外膜の三層に分かれています。

高血糖や高血圧などにより、一番内側の血管内膜にダメージが蓄積して血管内膜が傷つくと、その隙間からLDL(悪玉)コレステロールが血管内に入り込んでしまいます。

そして、血管内膜に入り込んだLDLコレステロールは、掃除屋さんである「マクロファージ」によって捕食されます。

これは人体にとって正常な作用なのですが、コレステロールを含んだマクロファージの死骸が血管内に溜まってしまい、お粥の様な(アテローム状の)コブを形成してしまいます。

このコブの事を「血栓」と呼びます。

様々な原因でこのコブがどんどん大きくなっていくと、やがて血管内を塞いでしまったり、血栓が剥がれて移動し、血管の細い他の部位で詰まったりしてしまいます。

これを梗塞状態と言い、脳梗塞を例にとって簡単に解説します。

脳梗塞について

脳梗塞には、二つの種類があります。

脳血栓

脳内の血管がアテローム性動脈硬化症などの原因で塞がり、その場で血流が途絶えてしまった状態。

脳塞栓

脳以外の場所でできた血栓(血の塊)が血流に乗って移動し、血管の細い脳で詰まり、血流が途絶えてしまった状態。

その場で詰まる場合を「脳血栓」、流れてきた血栓が細い血管で詰まる場合を「脳塞栓」と言って区別しています。

まとめ

太い血管内でアテロームが大きくなってもなかなか症状が出ませんが、剥がれた血栓が血管内を漂い、細い血管を詰まらせると一大事です。

梗塞状態はもちろん脳だけではなく、肺や腎臓などでも起こります。

動脈硬化を予防するには、まずは食事の改善から。

食事の改善は、原点であり、最終目標でもあると思います。

何を食べるとか食べないとかよりも、バランスの良い食事を心がけてください。

薬剤師 西田稔生