漢方的疾患解説 下痢・軟便

腹痛でお腹を押さえる男性
11/9の記事では、「便秘」についてお話しました。

今日は、下痢・軟便についてです。

 

【急性の下痢】

冷たい飲食物の摂り過ぎ、暴飲暴食、飲酒、細菌・ウイルス感染などが原因で起こります。

腹痛、お腹の張り、吐き気などを伴います。

治療には、「藿香正気散(かっこうしょうきさん)」や「五苓散(ごれいさん)」などが使われます。

 

【慢性・反復性の下痢】

こちらは、急性の下痢の様な明らかな原因がないのに、慢性的に反復する下痢です。

<慢性疲労タイプ(脾気虚)>

泥状~水様の便が一日に数回あり、食後に排便する傾向があります。

慢性疲労、空腹感がない、味がしないなどの症状を伴う事もあります。

治療には、「六君子湯(りっくんしとう)」「参苓白朮散(じんれいびゃくじゅつさん)」などが使われます。

 

<冷えタイプ(脾陽虚)>

慢性疲労タイプが進行した状態です。

慢性疲労タイプの症状に加え、腹痛、冷え(腹・手足)などの症状を伴います。

治療には、「人参湯(にんじんとう)」「附子理中湯(ぶしりちゅうとう)」などが使われます。

私は、附子理中湯をよく使います。

 

<ストレスタイプ(肝気横逆)>

精神的ストレス、緊張、不安などにより、胃腸機能が失調するタイプです。

腹痛、お腹の張り、イライラなどの症状を伴います。

治療には、「逍遙散(しょうようさん)」「四逆散(しぎゃくさん)」などが使われます。

 

腸内環境は、身体全体に影響するので、とても大切です。

一般的に、女性は便秘タイプが多く、男性は下痢タイプが多いように思います。

ストレスをためないように、お腹を冷やさないように生活するのが大事ですね。

 

薬剤師 西田稔生

薬剤師 西田稔生 プロフィール

巡心堂漢方薬局(大阪府八尾市)店主の白衣画像です。

薬剤師

漢方療法研究家

株式会社巡心堂代表取締役

難治性疾患の患者様を多く見るにつけ、「現代医学だけで治らずに困っている人々の為に、自分に何ができるだろう」と考え、漢方の道を志しました。伝統的中医学の考え方に、最新の生物化学的な知見をミックスした、独自の理論体系による漢方薬治療が巡心堂の特徴です。

医師達が匙を投げた疾患や、他の漢方薬局で治らなかった疾患が、巡心堂の漢方薬治療で治癒した症例が沢山ございます。

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