チャオ!産経9月号に掲載されました
半年間の連載企画のラストです
本日8/27(火)発刊の、産経新聞の月一回の情報誌チャオ!産経の9月号に、私がお話しした内容の記事が載っています。
ちょうど新年度の4月号から半年間の予定で始まったこの”健康に役立つ漢方生活”も、この9月号で最終回となります。
半年間のご愛読、ありがとうございました!
季節と抜け毛の関係
秋は抜け毛の多い季節
今月のタイトルは、”健康な髪を育むためには「血」を補い「腎」を健やかに“です。
通常時でも、もちろん個人差は大きいですが、髪の毛は1日に50~100本程度抜けていると言われています。ちゃんと、その分生えてきますので大丈夫です。
それが、秋にはほぼ二倍程度抜けるそうで、正に”秋は抜け毛の季節”なのです。
どうして、秋にだけこんなに抜け毛が多いのでしょうか?
秋に抜け毛が多い原因は?
原因①:夏の紫外線などのダメージ
まずは、夏場の紫外線などの外的刺激によって、髪と頭皮にダメージが蓄積され、それが秋に抜け毛として現れて来るのが原因の一つ目です。
日傘や帽子などでカバーしいていても、やはりどうしても、ある程度はダメージを受けてしまうものです。
また、急な気温の変化による疲労や体調不良なども抜け毛の原因になり得るでしょう。
原因②:体毛生え変わりの名残り
原因の二つ目は、”体毛生え変わりの名残り“です。
秋になって気温が下がってくると、多くの動物たちは、涼しい夏毛から暖かい冬毛に生え変わります。
私たち人間にもその名残りが残っていますので、秋には抜け毛が多くなるのです。
これは、正常なサイクルですので、別に気にする必要はありません。
血液と毛髪の健康状態の関係
“髪の毛”=”血余(けつよ)”
東洋医学では、髪の毛の事を、別名「血余(けつよ)」と言ったりします。
正に、血液の余りという意味であり、血液が十分な量でスムーズに流れていれば、毛髪もまた健康であるという事を表しています。
女性は特に、血を失いやすいので、血液状態のメンテナンスは重要になってきます。
髪と血液の健康におすすめの漢方薬
髪の健康だけではなく、貧血や冷え性、生理痛などにも効果が期待できるのは、八ツ目製薬の”当帰養血精(とうきようけつせい)”です。
今回のチャオ!産経の記事でもご紹介した、“四物湯(しもつとう)”をベース処方として、他にも有用な生薬を複数ブレンドしてできています。
シロップ剤なので吸収が良く、甘くて美味しいですよ。
当帰養血精に関して詳しくは、”冷え症・貧血などに温め漢方薬『当帰養血精(とうきようけつせい)』“の記事をご覧ください。
老化現象による脱毛や白髪について
老化現象は、”腎”と関係が深い
“腎(じん)”は、泌尿器としての腎臓機能も表しますが、”人間の元々持っている生命エネルギー“の意味でも使われます。
腎が弱った状態を”腎虚(じんきょ)”と呼びます。
腎虚対策はつまり、現代的に言えばアンチエイジングと言えるでしょう。
アンチエイジングの漢方薬
腎虚に対応するのは、腎を補う”補腎剤”です。
補腎剤の代表的な処方は、“六味地黄丸(ろくみじおうがん)”や、”八味地黄丸(はちみじおうがん)”です。
まとめ
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
毛髪と関係が深いのは、気血水では”血”であり、五臓では”腎”です。
髪の毛を健やかに保つ事は即ち、体全体を健康に保つ事と同義です。
頭髪に限らず、そろそろ夏の疲れが出てくる頃。
皆様、体調を崩されませぬ様、十分にご注意くださいませ。
薬剤師 西田稔生