自律神経とコリン性ジンマシン

執筆者:漢方専門薬剤師 西田稔生

巡心堂漢方薬局 西田稔生



薬剤師。漢方療法研究家。株式会社巡心堂代表取締役。

1976年生まれの49歳。三重県生まれ。大阪府在住。

私は、最初は主に調剤薬局に勤務していましたが、西洋医学で治らない患者様が沢山おられる現実に気づきました。そして、

「西洋医学だけで治らずに困っている患者様の為に、自分に何ができるだろう」

と考え、漢方の道を志しました。

漢方に携わって20年以上、巡心堂を独立開業して10年以上になります。真剣に漢方および患者様と向き合ってきました。

その過程で、医師達が匙を投げた疾患が、巡心堂の漢方で治癒した症例も沢山ございます。

それが可能だったのは、いわゆる3分診療ではない、個々の患者様に応じた的確な体質分析あってのものだと思っています。あなたの、「病気のお話」をぜひ聞かせてください。


自転車

原因不明の痒み

転びそうになったら痒くなった??

先日の、ある患者様のお話です。

「自転車で急に曲がろうとしたら、縁石に乗り上げて車道の方に転びそうになりました。

そしたらそのすぐ後で、体中が痒くなりました

との、不思議な病状です。

痒みは、その後数分で消失したそうですが、どうも気になるし、また痒みが出たら嫌だから何とかして欲しいとのご相談でした。

この痒みは、一体何なのでしょう?

コリン性ジンマシンとは

自律神経とコリン性ジンマシン

これはおそらく、「コリン性蕁麻疹」の軽い症状だと思います。

「手に汗握る」とか、「ヒヤッとした」とも言うように、緊張すると人間は汗をかくもの。

交感神経と発汗

「コリン」とは、神経伝達物質の「アセチルコリン」の事です。

コリン性蕁麻疹とは、緊張を司る「交感神経」が興奮して発汗し、それが原因で痒みやジンマシンが出た状態です。

温まったりお酒を飲んで出る場合もあるようです。

交感神経と副交感神経

アクセルの役割の交感神経と、ブレーキの役割の副交感神経。

これらは、ずっと昔から人間に備わっている、基本的な神経系です。

ちなみに手の平の汗は、私たち人間の祖先達が木の枝や武器を落とさない様に、「滑り止め」の為にかいていたなごりの様です。

しかし、それが今回の症例の様に、悪さをしてしまう事もあるのです。

まとめ

この方は、転びそうになった事で瞬間的に交感神経が緊張し、それが原因で少量発汗して痒みが出たのでしょう。

誰にでも起こりうる症状ですし、慢性化している訳でもないので、特に治療の必要は無さそうです。

この様に自律神経は、一見関係なさそうな症状とも関係している事がありますので、よく患者様のお話を聞いて推理していく事が大切です。

漢方専門薬剤師 西田稔生

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