酵母菌と抗酸化作用と腸内環境

 

コーボンマーベルの実験写真

「当社の酵母菌は、ちゃんと瓶の中でも生きています。釘を浸けても錆びないです」と、とある酵母飲料メーカーさんにお聞きしました。

それなら、(別に疑っている訳ではないですが)実験してみよう!

ということで、紙コップに、一方は水道水のみ。もう一方に水道水+少量の酵母飲料を入れて、画びょうを入れて7日間放置してみました。

 

結果は写真の通り。

左の水道水の方の画びょうは先端から錆びてきていますが、右の酵母水の方はほとんど変化ありませんでした。

錆びはつまり鉄の酸化なので、酵母菌には抗酸化作用があると言えると思います。

確かに、酵母菌が生きて作用していますね。

 

 

 

ちなみに、酵母水の方は2日目から水面にカビ(上の方の黒っぽい丸)が生え始めました。

一見良くないように見えますが、栄養素が豊富だからカビが増殖できたんですね。

 

酵母菌は、酵素やオリゴ糖、食物繊維、ビタミン、ポリフェノールなどの、生物にとって有用な栄養物質を作り出してくれます。

体内の腸内細菌も、酵母菌の作った栄養素で増殖するので、腸内環境改善効果が期待できると思います。

 

予想以上にはっきりした結果が出て驚きました。

一人の体内に100種類以上、100兆個以上も生息していると言われる腸内細菌。

先日の記事にも少し書きましたが、腸内環境は、消化・吸収だけではなく、免疫やアレルギー、代謝などにも関係します。

うまく腸内細菌達と共生していくのが、人が健康に生きる秘訣だと思います。

 

薬剤師 西田稔生