なにやら急に寒くなりましたね。
八尾は今の所、雪は降っていないようですが…
風邪をひかれる方も増えてきています。
さて今回は、風邪と関係の深い、「咳と痰」のお話です。
簡単に、3つに分類して見ていきましょう。
咳や痰の三つのタイプ分類
熱性の咳
一つ目のタイプは、ウイルスや細菌などによる、気道の炎症から起こる熱性の咳です。
発熱、のどの痛み、鼻づまり、黄色い痰や鼻水などの症状を伴います。
黄色いのは、ウイルスや細菌と、体内の免疫が戦った残骸があるしるしです。
漢方治療では、「麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)」「桑菊飲(そうぎくいん)」などを使い、余分な熱を逃がしながら治療していきます。
寒性の咳
二つ目のタイプは、寒性の咳です。
やはり冬場に多く、頭痛、関節痛、鼻づまりなどを伴います。
漢方治療では「小青竜湯(しょうせいりゅうとう)」などで温めながら治療していきます。
乾燥による咳
三つ目のタイプは、乾燥による咳です。
空咳、粘っこく切れにくい痰、鼻やのどの乾燥、のどの渇き、発熱などの症状を伴います。
肺熱が続いたり、慢性病、老化などにより水分量が低下した状態です。
漢方での治療では、「麦門冬湯(ばくもんどうとう)」「清肺湯(せいはいとう)」などで、肺や喉を潤しながら治療していきます。
咳ぐらいと侮らない
昔から、「肺は矯臓(きょうぞう)」といわれています。
華奢(きゃしゃ)な臓器という意味で、軽い刺激でも病気になりやすいという事です。
また、「五臓六腑は皆人をして咳せしむ」ともいわれ、肺以外(例えば心臓)の病変の影響で咳が出ることもあります。
慢性の咳の場合は、咳ぐらいと侮らずに、一度ご相談にいらしてくださいね。
薬剤師 西田稔生