風邪の漢方薬治療

執筆者:漢方専門薬剤師 西田稔生

巡心堂漢方薬局 西田稔生



薬剤師。漢方療法研究家。株式会社巡心堂代表取締役。

1976年生まれの49歳。三重県生まれ。大阪府在住。

私は、最初は主に調剤薬局に勤務していましたが、西洋医学で治らない患者様が沢山おられる現実に気づきました。そして、

「西洋医学だけで治らずに困っている患者様の為に、自分に何ができるだろう」

と考え、漢方の道を志しました。

漢方に携わって20年以上、巡心堂を独立開業して10年以上になります。真剣に漢方および患者様と向き合ってきました。

その過程で、医師達が匙を投げた疾患が、巡心堂の漢方で治癒した症例も沢山ございます。

それが可能だったのは、いわゆる3分診療ではない、個々の患者様に応じた的確な体質分析あってのものだと思っています。あなたの、「病気のお話」をぜひ聞かせてください。


風邪でマスクをする子供

冬場はどうしても風邪をひきやすくなってしまいますね。

受験シーズンでもありますので、風邪の漢方薬治療について書いてみます。

 

 まずは温める

風邪を早く治す基本は、「温めること」です。

少し寒気がして、「風邪をひいたかな?」と思った時がベストタイミング。

「葛根湯(かっこんとう)」や「麻黄湯(まおうとう)」などの温める作用の強い漢方薬を、必ずお湯でお飲みください。

うっすらと発汗してきたら、汗を拭いて着替え、暖かくしてお休みください。

免疫力が正常であれば、うまくいけば翌朝にはすっきりしています。

カゼはありふれた疾患ですが、治療方法を間違えてこじらせると、意外に難儀することもあります。

 

では、ごく簡単に、体温の感じ方で風邪を2種類に分類してみます。

 

<寒気が強いタイプ>

熱感よりも寒気を強く感じます。

背中側に太陽経という経絡が通っているので、背中や首筋に寒気を感じる事が多いです。

寒気、震え、鳥肌、頭痛・関節痛などの症状を伴います。

 

治療には、「麻黄湯(まおうとう)」、「葛根湯(かっこんとう)」「桂麻各半湯(けいまかくはんとう)」などの身体を温める処方が使われます。

 

ちなみに、昔はうどん屋さんで風邪薬を販売していたそうです。

うどんを食べて、身体を温めた所に風邪薬を飲むとよく効いたそうで、理にかなっていますね。

 

<熱感が強いタイプ>

寒気よりも熱感の方が強い病態です。

かなり熱が高く、喉の痛み、扁桃の発赤、頭痛、顔や目が赤くなるなどの症状を伴います。

治療には「銀翹散(ぎんぎょうさん)」などが使われます。

 

一般の病院で感冒と診断されると、まだ抗生物質が処方されていると思います。

抗生物質は細菌に対しては効果が有りますが、風邪のほとんどはウイルス感染によるものなので、抗生物質は効きません。

一応、細菌による二次感染を予防する目的もあるようですが、果たして全員に必要でしょうか。耐性菌のリスクも心配です。

 

 頑固な咳には?

風邪がほぼ治っても、咳だけが頑固に残ることがあります。

この場合は、「麦門冬湯(ばくもんどうとう)」や「麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)」、「五虎湯(ごことう)」などが効果的です。

咳もこじれると、一ヶ月以上続く場合もありますので、漢方薬で早めに治してしまうのがおすすめです。

 

漢方専門薬剤師 西田稔生

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