ステロイド剤でも下がらない慢性腎臓病(CKD)の尿タンパク
今回は、ネフローゼ症候群(膜性腎症)の大阪府八尾市の60代男性の症例です。
膜性腎症は、慢性腎臓病(CKD)の一種であり、多くはネフローゼ症候群の原因になります。
簡単に言うと、糸球体の血管壁に免疫複合体(IgG)が沈着し、尿中にタンパク質がもれてしまう病気です。
また、腎不全から透析治療が必要になる可能性もあるので、注意が必要です。
この方が最初に大阪府八尾市の巡心堂漢方薬局にご来店されたのは、今年の8月末でした。
一時は尿タンパク陽性の4+(1000mg/dl以上)となっていた時期もあったそうです。
入院治療などでステロイドを大量に使い、尿タンパク2+(200mg/dl)まで下がっていましたが、そこからなかなか下がらない状態でした。
ステロイド剤の副作用で、顔が満月の様に腫れた状態(ムーンフェイス)になっておられます。
血小板減少、全身の倦怠感と浮腫みもあります。
漢方薬治療三ヶ月で尿蛋白正常値に!
漢方薬治療を開始して10日程のデータを見てみると、逆に尿タンパクの数値は悪化していました。
治る前に一時的に逆行する好転反応、「瞑眩(めんげん)」だったのだと思います。
皮膚疾患などでの瞑眩は分かりやすく、瞑眩が出た後は急速に良くなる事が多いです。
漢方薬治療開始から1ヶ月程度で、尿タンパクは1+まで下がりました。
足の浮腫みも取れてきています。
その後も順調に経過し、治療開始から3ヶ月の先日の検査で、ついに尿タンパク陰性(正常値)になりました。
加えて血圧も下がり、降圧剤が中止になったとお喜びでした。
まだ完治した訳ではないので、漢方治療を続けていただいています。
腎臓疾患でお悩みの方は、ぜひお早めに大阪府八尾市の巡心堂漢方薬局までご相談くださいませ
薬剤師 西田稔生